金魚妻 ネタバレ86話！見舞妻3(1)平野先生の華麗な頭脳プレイ。ロマンティック・スクールデイズ

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生徒の母親との関係を疑われる平野。

山内は実にゲスな勘繰りをする男である。

しかし、平野にはやましいところなどないのだ。

この山内という男には、ちゃんとわかってもらわなくてはなるまい。

職場で変な噂を立てられては仕事に差し支える。

ならば！

この平野の優秀な頭脳をもってして、華麗なる心理作戦といこうじゃあないか！

平野の作戦に山内もタジタジ・・・！？

さらには生徒同士のケンカも勃発！

平野は今日も大忙し！

がんばれ、平野！！

金魚妻【86話】ネタバレあらすじ

「平野先生・・・。生徒の母親とヤリましたね？」

唐突にとんでもないことを言い出す山内。こいつ、変態か！？

「な、なにを言うんですか、山内先生」

とりあえず平静を装いつつ聞き返す平野。

山内によると生徒が「今度俺に弟ができるんだ！」と話してきたらしい。

それでその生徒の父親は平野だと。そう思い込んでいるのだった。

（バカか、こいつ・・・）

喉元まで出かかった言葉を飲み込む平野。

（どこから説明してやったらいいんだ。それより、こいつ本当に教師か？）

「山内先生。それでどうして僕が父親だっていう話になるんです？」

「怪しいからです！」

「・・・・」

たしかに入院している最中は、その生徒の母親がしょっちゅう見舞いに来てくれた。

それは悪い気持ちはしなかったし、正直言ってもしかしてロマンスに発展するんじゃないかという淡い期待があった。

しかし！

俺だって教師の端くれだ。最低限のマナーは心得ている。

「山内先生・・・。先生が想像しているようなことは、何もありませんよ」

「いや！そんなはずはない！！正直に言いなさい！！嘘はよくありませんよ！吐いたほうがラクになれますよ！！」

「いやだから・・・」

（こいつ、ｘｘｘｘか？仕方ない・・・）

おもむろに山内に近づく平野。

そして、平野は山内を優しく抱き締めた。

山内はおそらく愛に飢えているのだ。

愛に飢えているがゆえに、人の恋路を詮索しようとするのだ。

しかし、いくら他人のことを嗅ぎまわったとして、自身の愛情不足は満たされることがない。

したがって、こうすることによって山内の心の隙間を埋めてやることで山内を黙らせるのだ。

我ながら素晴らしいナイスプレーである。

これで山内も黙るに違いない。

しかし！

恥ずかしがってその場から走って逃げだす山内。

（ちょっと刺激が強すぎたか・・・。まあいい。これであいつも少しは懲りただろう）

一応は平野の頭脳プレイの勝利である。

時は4か月前・・・。

ゆうすけを殴りつけるたかひろ。

女生徒が悲鳴を上げる。

異変を察知してすぐに駆け付ける平野。

「なにをしてるんだ、おまえら！」

ゆうすけとたかひろを引き離す。

「ゆうすけ。一体どうした？たかひろに何か言わなかったか？」

「言ってません」

「ふむ。するとだね・・・」

間をおいてさらに問いかける。

「何か質問はしなかったか？」

「質・・・問・・・・・？」

「そうだ。質問だ。人によっては聞かれたくないこともあるだろ。先生の場合は結婚してるんですか？とか、彼女いるんですか？っていうのがされたくない質問だ。おまえにもそういうのがあるだろ。聞かれたくないようなことが」

黙ってうなずくゆうすけ。

「自分では何とも思わなくても、相手によっては嫌だと感じる質問もある。今回はたかひろにとってそういう質問をしてしまったようだな。そのことはやはり謝らなくてはならないんだ。さあ、謝りなさい」

「ごめんなさい」

たかひろに頭を下げるゆうすけ。

「たかひろ。おまえもされたくない質問をされて嫌な思いをしたのはわかるけどな。かといって人を殴っていいことにはならんぞ。そのことについては、おまえもゆうすけに謝れ」

ゆうすけ同様に、ごめんなさいするたかひろ。

「よし、これで解決だ。仲直りの握手だ」

渋々ながらも握手する二人。

担任として抜群の指導力・統率力を発揮する平野。

今日も平野のメガネがキラリと光る。