シークレットレディ ネタバレ32話【ピッコマ漫画】マルド嬢と小伯爵アリーゼ

のどかな時間

ロアンとシャルトゥスはゆったりとした時間を過ごしていました。
しかし一方、貴族の間ではあることが話題になっていたのです。

シークレットレディ32話のネタバレ込みあらすじ

永遠の祝福

ロアンはシャルトゥスと2人で歩いていました。
途中で花をもぎり、香りを楽しむ……そんなのどかな風景。
シャルトゥスはロアンを宿舎までエスコートしてくれているのです。

ロアンは花を見ながら、シャルトゥスに髪飾りをつけたら似合うだろうかとぼんやり思います。
そしてシャルトゥスを見上げました。
シャルトゥスは皇太子宮を出てから一言も喋っていません。

先程、ロアンはホスタンに言われました。
殿下を頼んだ、と。
お前なら心配ない、いつもは元気いっぱいのホスタンが、静かにそう伝えてきたのです。

ロアンはシャルトゥスに、考え事かと尋ねました。
シャルトゥスはロアンを見つめ、ふと笑います。
今度の褒美は何にしようか、と。

どんな言葉で称賛すればいいか悩んでいたと言うシャルトゥス。
ロアンは、答えます。
ムラの象牙も大した効果はなかったようだし、自分1人の力ではない、これはみんなで成し遂げたことだと。

シャルトゥスはそう言うと思ったとしながらも、それでもあえて、ロアンのおかげだと微笑んだのです。
転ぶことを恐れないのは強い信念の表れだと。
ときに無謀とも思えるその勇気はそばで見守る誰かにとって己を支える礎になる……。

ロアンの正しい決断が皇太子にチャンスを与えたのだと。
悔いのない終わりのために、最後に国政を司る機会を与えたとシャルトゥスは考えていました。
エスワルは皇帝となるために生まれ、皇帝の座に就くことだけを考えて生きてきたのです……シャルトゥスと違って。

ロアンはシャルトゥスに、アクラナ大陸の覇権を握る玉座に就くことを望まないのかと尋ねました。
シャルトゥスは、皇族として生まれたのだから権力を望まないと言ったら嘘になると答えます。
しかし黄金の帝国に思い入れがあるかと問われれば、皇家の恩寵と言う名の呪いを憎悪する、と。

ロアンになにか声が聞こえます。
彼を守護せよ、必ず彼を生かせ。
それが「黄金の帝国を支えるふたつの柱」アルゼンとハゼンストの存在意義であり、私を裏切ったカルタゼンへの唯一の復讐なのだ、と……。

その後、貴族の間では噂が広まっていました。
皇太子の病状が良くなったと。
その証拠に、すぐに帝国議会が召集されるということが。

皇家の呪いが解けたのか、と口にする貴族を制止する者がいました。
口を慎みなさい、と。
それは以前、シャルトゥスから永遠の祝福と呼ばれる宝石を贈られたマルド嬢でした。

マルグス夫人のサロンで宝石を贈られたマルド嬢でしたが、マルグスはその宝石を作った宝石商を大陸中探し回ったそうです。
その宝石商が見つかり、マルグス小伯爵アリーゼが手に入れたようでした。
しかしどういうわけかその宝石商は……。

マルド嬢はそんな噂話を聞くのをやめ、静かに席を立ちました。
そして別室へ向かうのです。
そこにいたのはマルグス小伯爵アリーゼでした。

アリーゼの表情は暗く沈んでいます。
世間はアリーゼが手に入れたという永遠の祝福の話題で持ちきりなのに。
薄笑いをしてそう尋ねるマルド嬢。

しかしアリーゼは冷たい目をしてマルド嬢を見ます。
宝石商が姿をくらました、と。
マルド嬢の仕業ではないかとアリーゼは思っているのです。

しかしマルド嬢は答えました。
あの宝石は単なる政治的な取引だったと。
あんな宝石はみんなの手に渡っても構わないと言うのです。

それをシャルトゥスも願っていると言うマルド嬢ですが、嫌な笑みを浮かべています。
今頃シャルトゥスは内心穏やかでないかもしれないと。
彼の心はすでに他の人のものだから、と……。

そしてマルド嬢はアリーゼに尋ねました。
マルグスが宝石商を見つけた場所はどこなのか……！？