お兄様を誘惑するつもりだったのに！ネタバレ1話～4話｜脇役の王女クララに転生したけど細く長く生きたい

就職が決まった日、暴君である兄を殺して処刑されるという脇役の王女クララに転生してしまった女子大生。

死の原因となる敵国の皇子ダニエルと距離を置き、バスティアンと親しくなることで細く長く生きようとしますが、うまくいくのでしょうか。

お兄様を誘惑するつもりだったのに！1話〜4話のネタバレ込みあらすじ

転生したのはよりによって脇役の王女クララ

小説の主人公はダニエル。

長い道のりから戻る孤独な旅人ダニエルとその恋人アドリアナを脅かす運命は…

スマホで小説を読んでいたところに、第一志望の会社に合格したという連絡が入りました。

大喜びで友だちと会う約束をし、着替えて出かけようとした21歳の女子大生。

横断歩道を渡ろうとしたところで、小説に出てくるダニエルのようなイケメンに見とれていると、そこへトラックが…

車に轢かれて死んだ。

そう思ったのに、目覚めると大勢の侍女に囲まれています。

いつの間にかドレスを着ていて、体に痛みもありません。

鏡に映ったのは銀髪に紫色の瞳、侍女たちが王女さまと呼ぶ、小説の登場人物クララに転生していたのです。

しかも目覚めたその日は、兄である王のバスティアンが敵国の皇子ダニエルを捕虜として帰ってくる日。

小説では、クララはダニエルに恋し、そのためにバスティアンを殺して処刑される運命だったのでした。

クララとして生きていくなんて元の人生よりも酷いと思うクララですが、翌朝目覚めると、侍女がダニエル皇子さまに会いにいきますかと尋ねてきます。

バスティアンがダニエルをもてなすよう、クララに言いつけたからです。

原作ではそれがきっかけでクララはダニエルと親しくなったのですが、今後の展開を考えると、ダニエルとは距離を置き、バスティアンとは親しくなる必要があります。

まずは言われた通りにダニエルの世話をしっかりやらないといけないとクララは考えました。

バスティアンの余計な配慮のおかげで、ダニエルの部屋はクララの部屋のとなりです。

そっと部屋に入ると、ガランとしてほとんど家具も見当たりません。

イケメンのダニエルにクララはさっそくドキドキ

ベッドのうえには後ろ手に縛られたままのダニエルが寝かされていました。

縄を解いてくれませんかと言うダニエルはケガもしているようです。

クララは騎士を呼んで縄を解かせましたが、医者を呼ぶのはバスティアンから禁止されていると言われました。

代わりに渡されたのは包帯と薬。

しかたなくクララが自分で治療をしようとしたのですが…

いきなり服を脱ぎ始めたダニエルにクララは真っ赤になってしまいました。

ダニエルはイケメンなうえに、こんなふうにクララに助けを求めたら…

原作でクララがダニエルに恋してしまった理由がわかりました。

傷の治療は消毒液が傷口にしみるようでダニエルはひどく痛がっていましたが、なんとか終わらせることができました。

ダニエルの部屋を出たクララは今度はバスティアンに呼ばれます。

侍女が案内したのは青の応接室と呼ばれるアギラル宮でした。

バスティアンにダニエルの様子を聞かれたクララが治療が終わって眠っていると答えると、バスティアンは消毒液は刺激が強いから痛かっただろうなと笑みを浮かべます。

バスティアンはわざと刺激が強い消毒液を選んだのでした。

さすがベローナの暴君です。

ダニエルのために医者を呼ぶのも嫌だと言うバスティアンを、クララはまるで子ども、ダニエルとは関係なく王位には長くいられないのではないかと思ってしまいます。

そこでダニエルが帝国に戻ったときのことを考えると、正式な貴賓として扱う方が良いのではないかと進言しました。

俺が帰さないのに、戻れるわけがないと言うバスティアンですが、ダニエルを拉致したのは何か目的があったわけではないようです。

そこでクララは原作の知識を利用して、帝国の皇帝は1年以内に目を覚ますはず、そうなればダニエルを呼び戻すだろうから貴賓扱いしておいた方が良いと言いました。

原作通りなら、皇帝は半年以内に目覚めるはずなのです。

皇帝が目覚めたら、ダニエルを交渉材料に使えばいいと言うクララの意見をバスティアンは受け入れてくれました。

この調子でバスティアンに合わせながら細く長く生きようとクララが考えていたとき、バスティアンがお前は急に人が変わったようだが、変なものでも食べたのかと聞きました。

立場の弱く、まわりから見下される王女クララ

バスティアンに疑われているのを知ってクララは慌てますが、とりあえず今からでも変わりたいと思ったと答えます。

クララが不幸なのは兄のバスティアンが暴君だからだけではありません。

クララは王女でありながら、まわりの人から見下される立場だったのです。

変わりたい、と微笑んだクララにバスティアンは心を動かされました。

バスティアンはクララの言うとおりにダニエルを貴賓として扱ってくれることを約束してくれたのです。

これで半年ダニエルをお世話すればうまくいくはず、とクララが考えながら廊下を歩いていると、二人の侍女とすれ違いました。

ところが侍女たちはクララに会っても挨拶をしません。

それどころか、クララが二人をにらんでいることに気づいても、別に大丈夫よ、下女の娘なんだからと馬鹿にしています。

クララはその生まれのせいで人から馬鹿にされていました。

でも今は私がクララなんだから、絶対に謝らせてやるとクララは決意します。

ダニエルの笑顔にクララは危うく騙されかける

しかしその前にまずはダニエルのもとへ。

ダニエルは暗い表情で、外に出たいと言います。

ダニエルの部屋には高い位置に明り取り用の窓があるだけで、外を見ることすらできません。

ダニエルはつかつかとクララのすぐ近くまで来ると、いつか街中を王女さまと一緒に散歩したいと言いました。

いったいどういう意味かと焦るクララは、つい「はい」と返事を思想になりますが慌ててダメだと言うことができました。

通用しませんでしたね、と笑うダニエルはなにげに脱出しようとしていたようです。

それなら今度バスティアン陛下に会うときは僕も連れて行ってくださいとダニエルは笑いました。

ダニエルと別れ、庭を歩きながらクララは危うくダニエルの笑顔にだまされるところだった、これからも会うから気をつけないと、と考えています。

すると、先ほどクララのことを無視した侍女が見えました。

その侍女はたしかにクララの方を見たのに、また挨拶をせず反対側へ行ってしまいます。

ちょっと、とクララは侍女に声をかけました。

アルバ公爵家の侍女でしょう、どうして私を無視するのと問うクララに、侍女は知らないフリ。

そしてクララに頭を下げると、お目にかかれて光栄ですが急いでいるので失礼させてほしいと嫌味な目つきで言います。

それが挨拶のつもりなの、とクララが言ったところに何の騒ぎなの、と一人の令嬢が現れました。

侍女はお嬢様、と笑顔で令嬢に駆け寄っていきます。

現れたのはバスティアンの妻の座を狙う、アルバ公爵家の令嬢マルティナでした。