奈落の花 ネタバレ45話【漫画】語ったジュリの過去に翔輝は優しく抱きしめます。しかしジュリの脳裏に浮かんだのは・・・？そしてアイコからの言葉にジュリは顔を引きつらせて？！

一瞬の恋心・・・過ったつばさの顔

翔輝に自身の過去を語ったジュリは、淡々と気づいた事を呟いて膝を抱えました。

小さな子供の様に顔を隠すジュリの姿を見た翔輝は優しく抱きしめるのです。

その瞬間を頬を染めたジュリの頭の中で、つばさの顔が浮かびます。

ふっと気づいたジュリは翔輝から離れるのでした。

自身に向けて言うように翔輝へ向けた言葉とは？

そして、アイコからの催促にジュリは顔を引きつらせて・・・？！

奈落の花45話のネタバレ込みあらすじ

富田ジュリの生い立ち

ジュリは翔輝に自身の生い立ちを語ります。

東京から電車で乗り継いで3時間ほどの地方で育ったジュリ。

家族は両親と年の離れた兄が2人です。

親戚のほとんどが教職や公務員で、自身もその職に就くことが当たり前という教育を受けます。

ジュリ自身もそれを疑わずに育ってきました。

しかし、兄たちはそのレールを進んで行くが、ジュリは小学校高学年で躓きだしたのです。

両親の夜の会話で、なぜジュリだけなのか？育て方を間違えたのか？という言葉を聞いてから失望されないように必死になりました。

自身は落ちこぼれでできそこない・・・その言葉が頭の中を支配していきます。

でもこんなダメな自身を異性は違う目で見ていました。

小学5年生の冬。

男子からの告白と交際申し込みをされて、自身が多数の男子の好意の対象である事に初めて気づいたのです。

6年生に興味本位で試した深いキスに不快感を覚えるも、夢中でジュリと唇を合わせるのに夢中な彼を見て体の中でじわっと何かが広がる感覚が忘れらませんでした。

私立中学に落ちて公立中学に通う事になった頃には両親は関心を完全になくしていたのです。

それでも異性から欲されているという自信や優越感がジュリの寂しさを埋めました。

中学1年生の5月に付き合った先輩と初体験をします。

痛みだけで良さが分からなかったが、自身に夢中になっている相手を見たくて何度も応じました。

4回目位から快感に変わっていくのを感じるのです。

それに比例して成績はどん底に落ちていきました。

気づいた当たり前・・・でも・・・。

ある日に隠し持っていた避妊具が親に見つかってしまいます。

家族中から汚物を見る目で罵られてしまうのです。

たまらずに家出をしたジュリは人生で3回目の東京へとやってきます。

そこで芸能事務所を名乗る人にスカウトされたのです。

間もなく連れ戻されてしまい、くれた名刺も破り捨てられます。

しかし、その日からジュリの心は東京へと向かうのです。

ジュリはこう言います。

1日でも早く牢屋を出て、もっとたくさんの人を魅了する、芸能界に入るのだと。

19歳の時に感動同然で家を飛び出して、22歳くらいまではモデルの仕事も多くファンもいたと言います。

でも年を重ねるにつれて去っていく異性を達を見て、初めて当たり前の事に気づいたのだと続けました。

本当の意味で自身を心から必要としてくれる人なんて、誰もいなかったんだと・・・。

抱えた膝に顔を埋めるジュリはまるで小さな子供のようでした。

隣で見つめる翔輝は、ジュリをギュッと抱きしめるのです。

顔を上げたジュリは涙を流しつつも、頬が赤くなっています。

翔輝も赤くして、あったかいと小さく呟きました。

その言葉にも温かさを感じたジュリはくすぐったいように笑って、ほんとだと言って身を預けるのです。

安心したように目を閉じたジュリの脳裏につばさの顔が浮かびます。

忠告の言葉。そしてアイコからの催促

途端に立ち上がったジュリは女衒相手に昔話をして、落ちたもんだと自身を笑いました。

夜からも仕事があるから帰宅する事を言います。

翔輝はじっとジュリを見つめて、また会えるかとジュリの背中に聞きました。

ジュリは嬉しさなのか頬を染めるもキュッと唇を噛みしめます。

しかし、振り返ってお店でも会えるだろうと笑って言うのです。

止める気はないが、つばさの事をあんまり傷つけないでほしいと忠告し去っていきます。

翔輝は答える事はなく、去っていくジュリの背中を見つめ続けました。

シェアハウスに帰宅したジュリはアイコからの出迎えを受けます。

アイコは何かいい事があったのかと聞きました。

気のせいか、ジュリの表情がいいと自身の頬に指を当ててジェスチャーします。

それを見たジュリは一瞬の間を空けると気のせいだと顔を逸らしました。

そしてアイコから急ぎではないが・・・前回つばさ経由でもらったジュリの家賃だけど、今回はつばさの分しかもらってなくてどうなってるか分かるか？

聞かれた事に驚くジュリは顔を引きつらせてちょっと聞いてみると答えたのでした。